ハンドメイド作家がメルカリよりもメルカリショップスに出なければいけない理由
ハンドメイド作品を販売するうえで、思い浮かぶのが「メルカリ」という方も多いのではないでしょうか。実際にハンドメイドという専用のカテゴリもあり、売れやすさを実感している作家さんも多いはずです。
しかし、もしあなたが今後「もっとブランドを育てたい」「継続的に売上を伸ばしたい」と考えているなら、メルカリではなくメルカリショップスをおすすめします。
同じメルカリのサービスでも、その“仕組み”には大きな違いがあるのです。
この記事では、ネットショップ運営の基本的な考え方から、なぜハンドメイド作家にメルカリショップスが向いているのかをわかりやすく解説していきます。ネットショップ初心者の作家さんはもちろん、すでにメルカリで売れている方もぜひご覧ください。
なぜ「メルカリ」よりも「メルカリショップス」がおすすめなの？
メルカリを使ってハンドメイド作品を販売している作家さんは多いですよね。わたし自身も、メルカリでの売れやすさを実感しています。
とはいえ、今後「もっと売上を伸ばしたい」「自分のブランドを成長させたい」と思っているなら、メルカリではなくメルカリショップスの活用を強くおすすめします。
その理由を理解するには、まず「ネットショップの仕組み」について知っておくことが大切です。ネットショップは大きく分けてモール型と自社サイト型の２種類があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。大切なのは、自分のブランドの状態によって、適切な出店場所を選ぶことです。
たとえば、すでにSNSで多くのフォロワーがいたり、イベント出店の経験があってリピーターがついている方であれば、自由にカスタマイズできる自社サイト型でも十分販売につながる可能性が高いです。
一方で、「まだSNSの発信もこれから」「イベント経験もない」「ネット販売自体が初めて」といった初心者の方には、断然モール型のネットショップが適しています。
モール型は「駅近の商業施設」、自社サイト型は「郊外の一軒家」
モール型と自社サイト型の違いをわかりやすく例えるなら、自社サイト型は一軒家の注文住宅。自分の好きなデザインで、自由にお店を作ることができます。しかし、場所は郊外で駅から遠い場所になりがちで、お客さまがわざわざ訪れてくれるには「熱心なファン」が必要です。
モール型は、駅チカの賃貸マンション。自由度は少ないですが、立地が抜群。人通りが多く、「ふらっと立ち寄ってくれるお客さま」が期待できます。
たとえば東京・新宿のルミネのような大型商業施設に出店できれば、自然と多くの人が集まり、通勤や買い物のついでに立ち寄ってくれますよね。これが、モール型の強みなのです。
初心者が売上を伸ばすには、モール型のネットショップに出店するのが近道。たとえ販売手数料が高くても、そのぶん集客力が高く、売上が立ちやすいのです。逆に、自社サイト型は手数料こそ安いものの、お客さまを自分で集めなければならず、初心者にはかなりハードルが高いのが現実です。
実際、わたし自身も最初は自由にデザインできる自社サイト型に憧れて始めました。しかし、集客が難しく、なかなか売れずに心が折れそうになった経験があります。
「わたしの商品に魅力がないのかも……」と悩んでしまう作家さんもいますが、そうではありません。売れない原因の多くは、ネットショップの仕組みを理解していないことにあります。
だからこそ、これからネット販売を始める方、あるいは伸び悩んでいる方は、まず「自分に合った場所に出店できているか？」を見直すことが大切です。そして、最初の一歩として、立地が良く人が集まりやすいモール型のネットショップへの出店をぜひ検討してみてください。
メルカリは「圧倒的に集客力のあるモール型サイト」
ネットショップでの販売を始めたいと思ったとき、どのネットショップを選べばいいのか迷いますよね。実際に多くのハンドメイド作家さんが出品しているminneやCreemaは、わたしたちにとっては憧れの販売サイト。
しかし、一般の人にはあまり知られていないことも多く、作家仲間ではない友人や家族に聞くと「何？それ」と返されることもしばしばあります。
その点、メルカリは圧倒的に知名度が高く、利用者数も非常に多いモール型のネットショップです。誰もが一度はメルカリで商品を探した経験があるのではないでしょうか。
しかも、楽天やAmazon、Yahoo!ショッピングと同じようにモール型でありながら、月額利用料がかからないという大きなメリットがあります。楽天やAmazonでは年間で何万円も費用がかかることを考えると、メルカリは初心者にとって非常にハードルが低く、始めやすい環境なのです。
そのため、「ネットショップをどこに出せばいいかわからない」「まずは売れる経験を積みたい」という方には、コストを抑えて始められて、なおかつ人が集まりやすいメルカリを強くおすすめします。
売れるネットショップ作りの本質とは？
では、なぜメルカリよりも「メルカリショップス」がさらにおすすめなのか。その理由を理解するには、ネットショップの全体像と売れるために必要な準備について知る必要があります。
わたしは初心者のハンドメイド作家さん向けに物販スクールを運営し、書籍も出版しています。そこで何度もお伝えしているのが、「ネットショップでは接客ができないからこそ、サイトを丁寧に作り込むことが必要不可欠」ということです。
イベントでは「この色違いありませんか？」と聞かれたらその場で対応できますが、ネットショップではそれができません。お客さまが疑問に思っても、問い合わせる前にページを離れてしまうのが普通です。
つまり、「気になる→わからない→離脱」の流れが起こりやすいのがネット販売の特徴。だからこそ、疑問を持たれない・迷わせないページ設計が大切なんです。
また、売上につなげるには「訪問実績」と「販売実績」の２つを積み上げていくことが欠かせません。SNSからの導線を整えたり、SEO対策によって検索上位に表示されたりすることで、より多くの人に商品を見つけてもらえるように工夫する必要があります。
わたしも「ペアアンクレット」というキーワードに絞って発信とページ設計を続けた結果、今でも検索結果の上位に表示されるようになりました。こうした戦略を取ることで、広告や毎日の投稿に頼らなくても安定してアクセスが集まり、制作に集中する時間も確保できるようになります。
「育てられるネットショップ」を目指すなら、メルカリよりもメルカリショップ
ここまでネットショップ運営の仕組みや集客の考え方をお伝えしてきましたが、実はメルカリには見落としがちなデメリットがあります。
それは、売れた商品ページが消えてしまうという点です。メルカリは基本的に「1点もの」の売買を前提としたフリマアプリなので、商品が売れるたびにページが非表示となり、在庫の積み重ねや販売実績の蓄積ができません。
ネットショップで成果を出すためには、「訪問実績」や「販売実績」をコツコツと積み上げて、検索上位に表示されるよう育てていく必要があります。しかし、メルカリでは商品ページが消えるため、それが難しいのです。
いくら市場が大きく、利用者が多くても、“毎回ゼロから出品する”というのは、作家にとって非常に非効率。新作を出し続けなければ検索上位にも表示されず、運営の負担も大きくなります。
その点、メルカリショップスなら全く異なる仕組みで運営が可能です。商品の在庫数を複数設定できるため、１つのページを育てていくことができ、販売実績や訪問実績がそのまま蓄積されていきます。これはまさに、「売れる導線」をつくるために必要不可欠な要素です。
わたしはよく「ネットショップは自動販売機のようなもの」とお伝えしています。きちんと準備をして導線を引けば、自然と売れていく流れを作ることができるのです。ネットショップを育てていきたいハンドメイド作家さんには、メルカリショップスこそが最適な場所だと断言できます。
まとめ
今回は「ハンドメイド作家がメルカリよりもメルカリショップスを選ぶべき理由」を、ネットショップの全体像や仕組みに触れながらお伝えしました。
この内容は、わたしが日頃からYouTubeやインスタグラムの朝ライブでもお話ししているテーマです。視聴者さんから大きな反響をいただくことも多く、知っているようで意外と知られていないんだなと実感しています。
もしあなたが「どのネットショップに出せばいいの？」と迷っているなら、まずは「今、あなたのブランドに、すでにファンやリピーターがいるかどうか」について冷静に考えてみてください。
そして、その上でモール型か自社サイト型かを選ぶこと。モール型であっても「訪問実績」や「販売実績」を積み重ねられる場所を選ぶことが、将来的に検索上位に表示されるための重要なポイントになります。
BASEやCreemaなど、見た目やイメージで選びたくなる気持ちもわかります。でも「憧れ」ではなく、「どこに出せば一番売れるか」を基準にすることが、あなたのハンドメイド活動を長く続けていくためには必要なのです。
売れない期間が続くと、どうしても気持ちが沈みがちになりますよね。だからこそ、最初の「売れる体験」がとても大切です。販売先をきちんと見極めて、まずは売れる仕組みを整えていくこと。それが、ハンドメイド作家としての自信にもつながります。
今回の内容をヒントに、ぜひネットショップ運営について学びを深めてくださいね！
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